
主な担当科目
- プログラミングⅠ・Ⅱ、コンピュータシステム序論、応用物理学実験Ⅰ・Ⅱ ほか
出身地
- 埼玉県久喜市
趣味
- コーヒーを淹れること

一見ちがう二つの研究をしています。共通するのは「ふだん見えにくいものを、ていねいに読み解く」こと。一つは物理学の「ハドロン分光学」。クォークが集まった粒子(ハドロン)の多くは、生まれた直後に消えます。私は実験で得られたデータを解析し、その粒子が存在するかを検証し、性質を読み解きます。もう一つは、目や文字の読み書きに困難のある人も理科や数学の教材を学べるようにする情報アクセシビリティの研究で、技術開発と社会への普及に取り組み、生成 AI を活用しています。どちらも、ていねいな分析で確かめる研究です。
大学院に進んだのは、当時その存在自体が議論されていた「σ 中間子」という粒子に惹かれたからです。理論の予測を、実験で得られたデータの分析で確かめ、存在や性質を一つずつ立証していく。その地道なプロセスに魅力を感じ、得意なコンピュータも生かせると考えました。その後も、まだ説明のつかないハドロンの性質を、データの解析から一つずつ明らかにしてきました。近年は、以前から関わってきた教育のアクセシビリティ研究も本格化させ、物理で培った「データから本質を読み解く力」を、誰もが学べる教材づくりに生かしています。
いちばんの楽しみは、コーヒーを淹れることです。豆の挽き加減やお湯の温度、注ぎ方を少し変えるだけで、味がまるで変わります。条件を一つだけ変えて結果を確かめる、一杯のなかの小さな実験のようで、つい手をかけてしまいます。思いどおりの一杯になった日は、ちょっとうれしくなります。研究室を訪ねてくれた人に淹れ、話をしながら過ごす時間も楽しみのひとつです。ていねいに一杯を淹れるひとときは、私にとって何よりの気分転換です。
情報科学は、社会のあらゆる場面を支える、これからますます重要になる分野です。本学科では、プログラミングやコンピュータの仕組みを、基礎から体系的に学ぶことができます。生成 AI が急速に広がるいま、大切なのは「AI に使われる」のではなく「AI を使いこなす」力。そして、情報科学の専門性という土台を持つ人ほど、AI を正しく見極め使いこなせます。本質を見抜き自分で確かめる力は、どんな道でも一生の武器になります。「すごいか」より「面白がれるか」。小さな好奇心を大事にできるあなたと学べる日を楽しみにしています。